スポーツが上手くなる土台!!「パフォーマンスのピラミッド」とは??
以前、柔軟性と筋出力の関係について記事を書いたときに、「パフォーマンスのピラミッド」について少し触れました。今回はパフォーマンスのピラミッドについて解説していきます。
柔軟性がと筋出力の関係は以下のページで紹介していますので、一度ご覧ください!
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パフォーマンスのピラミッドとは
3つの異なる大きさの長方形を用い、パフォーマンスを向上させるために必要な考え方であり、わかりやすく図式化したものです。
パフォーマンスのピラミッド
1段目は基礎部分、2段目は機能的なパフォーマンス、3段目は技術です。
優良なピラミッドでは底部から徐々に大きさが小さくなる形です。土台となる1段目が大きく、徐々に小さくなることでピラミッドは安定します。しかし、土台となる1段目が小さく、徐々に大きくなると、ピラミッドの形は逆になり、不安定となります。
基礎部分の構成(1段目)
1段目は、パフォーマンスや体力とは関係なく、基本的な動作パターンを行う能力を表しています。スクワットやランジ、ステップなどの動作の質に注目したものです。各動作を正確に行うことができるか、それを可能にするための能力です。
例えば、スクワットの動作を正確に行うために必要なことは、足首や股関節、背中の柔軟性が必要です。また、膝や体幹が曲がりすぎたり、肩甲骨が背骨から離れすぎないようにするための安定性が重要です。
よくトップアスリートが体幹トレーニングを取り入れ、怪我の予防やパフォーマンスアップになったということを聞くことがあると思います。それは体幹を鍛えることで、動作パターンの修正ができ、より正確な動きが可能になったからだと考えることができます。柔軟性が向上して、パフォーマンスが急激に伸びる人も存在します。
1段目の基本動作パターンが向上することでパフォーマンスのピラミッドの土台が大きくなり、最適な形となりパフォーマンスにつながったのです。
1段目を構成する「基本的な動作パターンを行う能力」は柔軟性と安定性で構成されおり、各動作での柔軟性や安定性を向上し、動作が正確におこなうことができるようになることでパフォーマンスアップにつながります。
機能的パフォーマンスのの構成(2段目)
2段目は、パフォーマンスや体力に直接関係があり、動作の効率(パワー)を表しています。筋力や持久力、スピード、クイックネスなどの項目があり、これらが動作の効率を構成しています。スポーツ現場でよく行われているフィットネステストもこれらの項目を測定しています。
注意として、ここではスポーツ特有のものは考えないようにすることです。ランニングや垂直飛び、腕立て伏せ、腹筋といった、筋力を評価することが必要になります。スポーツ特有な動作が入ったものは3段目の技術(スキル)の部分に当たります。
筋トレをしてスポーツの能力が上がった選手の場合、この機能的なパフォーマンスが小さく大きくなったことが要因であると考えられます。
私の主観ではありますが、1段目より2段目の部分に取り組む選手はとても多いように思います。それは、一番効果がわかりやすいことや筋力アップ=スポーツのパワーアップで能力が上がったと感じやすいことがあると思います。野球の投げるスピード、サッカーの蹴ったボールの強さ、バスケットボールでフィジカルコンタクトなど、多くのスポーツは2段目の部分に注目がいきやすいこともあると思います。
機能的スキル(3段目)
3段目は下段の身体的能力をスポーツに生かしていく部分になります。スポーツの特異的な動作や、テックニックです。
普段、部活動やスポーツチームでの練習は主にこの部分に当たります。もちろん1段目や2段目の部分に練習を割くこともありますが、ほとんどは技術を練習していると思います。
自分自身の課題を見つける
スポーツのパフォーマンスを向上させるためには、ピラミッドの形を最適なものにし、それぞれを大きくすることが必要です。
怪我や体の痛みで悩んでいる選手や思うように技術が伸びない選手は、一度、自分に足りない要素はどの部分か見つけることが大切です。特に1段目に課題がある選手の場合、持っているパワーを扱いきることができず、どこかに過負荷がかかり、痛みにつながっている可能性があります。どれだけ筋力トレーニングやダッシュをしても、土台が小さいためピラミッドの不安定さが増すことになってしましまうからです。
**自分自身の課題を改善し、スポーツパフォーマンスを向上していきましょう!!課題を見つけるために必要な考え方の1つが今回のテーマである「パフォーマンスのピラミッド」**です。